076 動物の赤ちゃんが好き <上>

『犬・トリ VS 俺』 -Round.1-

 

1.

 動物の赤ちゃんが好きだ。

 接客業だった前職で、仕事中に心の平穏が保てなくなりそうな時には、すぐにGoogleで「(動物の名前) 赤ちゃん」と画像検索していた。

ペンギンの赤ちゃんや、トラの赤ちゃん、うさぎの赤ちゃんらへんの画像は特にキラーコンテンツで、嫌に思っていたことは次第に雲散霧消してしまう。意外なところではアリクイの赤ちゃんとかもかわいい。

職場内のチャットツールみたいなのがあったのだが、イライラしてそうな職場の友達には動物の赤ちゃん画像のURLを送って(”贈って”のほうが正しいかもしれない)、清涼剤として役立ててもらっていた。

 仕事でストレスを感じる場面の多い方には、この方法はかなりオススメである。

 

2.

 では成体含めた動物全般が好きかというと、どちらかというと苦手だ。

 見るのは好きだし、動物の存在自体は好きなのだが、接することは、なるべくならしたくない。

動物に詳しいアンタッチャブル柴田氏も「動物は見るだけ」と公言しているように、(自分は全く動物に詳しくはないが)なるべくなら見るだけでいたい。

 

 抵抗なく触れる動物となると、かなり限られてくる。猫と、クワガタ・カブトムシぐらいかもしれない。他はなんかしら危害加えてきそうなイメージがあるからだ。

なにせあいつらは話が通じない。日常生活でも話が通じず危害を加えてきそうな人は避けたい。

動物の大部分は話が通じないし、同じように関わらないようにしているのかもしれない。

 

 繰り返しになるが、動物の赤ちゃんは好きだ。

ねこの赤ちゃんの画像なんて延々見てられる。しかも体の大きさに合わせて声まで高いと来た。かわいすぎる。

 

 その上で、自分が動物を触ったり出来ない・接するのが苦手な理由を改めて列挙すると

  1. 話が通じない
  2. 危害加えてきそう
  3. 関わるとケガしたり病気になったりしそう

あたりが挙げられる。

 

3.

 その条件すべてを兼ね備えているのがカラスで、特に苦手としている。

 

 どのぐらい苦手かというと、大好きなXTCというバンドの『Senses working overtime』という曲があるのだが、この曲が大好きなのに、アウトロにカラスの鳴き声が入っているから、ちょっと好き度がダウンするぐらいカラスが苦手だ。

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 僕は16歳のときにはじめてカラスに襲われてから、毎年のように1年に1回カラスに襲われている。

 あいつらのやべーのは、固いクチバシ+固くしかも鉤爪状になっている脚で、我々が反撃できない空中から攻撃してくる所だ。

しかもヒットアンドアウェイで、一発お見舞いしたらすぐに空に逃げて、挙げ句、更に絶叫して威嚇してくる。

 

 特に札幌のカラスが凶暴なのかわからないが、札幌に居た頃は本当によく襲われた。

(行儀が悪いが)肉まんとか食いながら歩いてたら、大体あいつらが絶叫して鉤爪かクチバシで攻撃しようとしてくる。ビックリして肉まんを離したら、「それでいいんだよ」と言わんばかりに道の肉まんを食って空に消えていく。

 繁殖期には特に凶暴化し、「巣のある木の近くを通ったから」「黒い服を着ているから」「巣の近くでこっちを見て目が合ったから」みたいな理由で平気で襲ってくる。死角から頭を鷲掴みにしてきたりする。

 

 あいつらは普通に武器を2つもったヤンキーである。その上飛べるし、自分たちにしかわからない言語まで操る。

武器2つをもって、翼が生えた、独自の言語を操るヤンキーだ。何なんだマッドマックスか!?!?!?!?

話の通じない動物界でも、本当に話の通じなさのレベルが段違いだし、得体が知れなすぎると思う。

 

 それにつけても、動物の赤ちゃんが好きだ。

カワウソの赤ちゃんの鈴カステラみたいなまあるい頭と、寝てるときの「これぞスヤスヤ」みたいな顔!たまんねー

 

 札幌の大通公園では、季節ごとにビアガーデンや、オータムフェストなど、その時々の旬の料理が楽しめる食系のイベントが行われているが、その会場で、大体誰かがカラスに食べ物をさらわれている。カラス側もそれを学習して、普通にベンチの後ろで待機していたりする。

去年も女子高生がコロッケをさらわれて「もうヤダー!!!!」と叫んで帰っているのを見た。市も対策をしたほうが良いと思う。

 

 東京に来てからは、ありがたいことにほとんど街中でカラスを見ないので、襲われていない。しかし、また繁殖期になるとどうなるのかちょっとコワイ。

 

(続きます)